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EPISODE 42:切実な思い

新宿・渋谷・原宿などのファッション・タウンを視察したマリーは、彼女のコスメが化粧品売場ではなく、ファッションの専門店や百貨店のファッション売場で、まさにファッションの一部として成功している事実を目の当たりにしました。まだまだ大胆なメークに躊躇している一面もあるけれど、ファッション感覚は確実に育ってきている・・・特に、私のコスメを愛してくれている人たちは、ファッション感性集団として、群を抜いている・・・と、マリーは思いました。

マリーはこれまでの3度の日本への訪問の中で、この国の伝統的儀式の必要性、重要性を肌で感じていました。

そして今回、日本に来て、若手のデザイナーたちが、その古来からの伝統と新しいモノの双方の価値を認め、それをうまく調和させていることにマリーは感心しました。10年前、5年前に来たときに感じた無理な欧米の物まね的ファッションが、みごとに軌道修正されていました。日本人だから考えつく、日本人だから似合う・・・そんなファッションを追求している若手のデザイナーの頑張りに心から拍手を贈りたい気分でした。

だからこそ、今、ヨーロッパが逆に東京に視線を向けている・・・。ヨーロピアンにとって、未知数の多い東洋の文化は、モノをクリエイトする上で大きな刺激になっている・・・。マリーはそれが当然だと思いました。

日本の若いデザイナーが創ったモノは、国際的に通用する感覚のモノだし、非常に大胆なタッチもあるし・・・。

彼らが日本を見つめることからスタートしている姿勢はとても素晴らしいとマリーは思いました。

特にマリーが注目したのは、「結ぶ」「包む」という、それまでにはなかったファッションでした。それは彼女にとって衝撃的な発見でした。

今、世界で一番エネルギーが感じられる都市はTOKYO。日本は「創造の場」としても最高に魅力的。そう思うと、マリーはいてもたってもいられませんでした。

今、コスメの世界で発信している感性をファッションにも拡げていきたい・・・マリーは自分の力を日本で発揮したいと切実に思いました。

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